2021-01-01から1年間の記事一覧

#13 コンギツネとお正月

2022年1月1日(土)の元日の朝、僕はいつものように、コンギツネより早く起きた。コンギツネは、4日前の12月28日に高熱を出し倒れたが、翌日には復活し、その後は元気に生活していた。そして、昨日の大みそかの夜は、2人で年越しそばを食べながら…

#12 コンギツネと年末

12月28日(火)、いよいよ今年も残りわずかとなったその日、コンギツネは、朝から様子がおかしかった。どうおかしかったのかというと、まず、僕が朝起きたときに、なんとコンギツネの方が先に起きていた。今までは大体、僕が先に起きて、朝食の用意が出来…

#11 コンギツネとメリークリスマス②

2021年、12月24日(金)、23時00分、僕と、コンギツネと、コンギツネの弟のフォックス君の3人は、僕の家で、サンタの衣装を身にまとっていた。5日前にうちにやって来たサンタクロースから、代わりにプレゼント配りをして欲しいと頼まれ、最初は…

#10 コンギツネとメリークリスマス

12月19日(日)の夜、僕はコンギツネと一緒に、テレビで、"M1グランプリ"の決勝を見ていた。2021年のM1は、"錦鯉"というコンビが優勝した。この"錦鯉"は、ボケの方の人がなんと50歳にもなる、非常に高齢の漫才コンビであり、最年長での優勝者だそうだ。僕…

#9 コンギツネの恐竜②

ピー助が生まれてから2週間が経った。コンギツネは、とても一生懸命にピー助の世話をしていた。エサには、魚の切り身や、魚肉ソーセージを細かくして与えた。また、バレーボールを使って、ピー助とボール遊びをしてやっていた。僕が、首長竜は水棲の恐竜であ…

#8 コンギツネの恐竜

ある日曜日の午後、僕は、家でテレビを見ながらのんびりしていた。コンギツネは、外に散歩に行っている。コンギツネには、外に出る時は"帽子をかぶって、キツネの耳を隠すように"と言っている。大きな尻尾に関しては、隠しようがないが、そういうアクセサリ…

#7 コンギツネの弟②

「この子は、私の弟なんです。」僕らは、居間のテーブルに向かい合って座り、話している。「まったく、久しぶりに会ったと思ったら、タチバナさんに対して暴力を振るおうとするとは‥、どういうつもりなのよ。」コンギツネはフォックス君の方を見て言った。フ…

#6 コンギツネの弟

深夜2時。キツネも寝静まる真夜中。僕は寝室のベッドで就寝していた。コンギツネは居間のハンモックで眠っている。突然、ガタガタッと、何か物音がした。何だろうと思い、僕はリモコンで部屋の灯りを点けた。すると、枕元で、何者かが、"日本刀"を振りかぶ…

#5 コンギツネとターミネーター② JUDGMENT DAY

翌日、僕はターミネーターに頼まれ、レンタカーを借りて、近隣の県にある製鉄工場にやってきていた。めんどくさいことに巻き込まれたなあ、と思いながらも、仕事が休みだったので渋々了承したのだ。コンギツネも旅行気分でついてきている。ターミネーターに…

#4 コンギツネとターミネーター

その日の夜、仕事を終え家に帰った僕は、コンギツネと一緒にテレビを見ていた。すると、突然だった。ヴオンッ!!部屋の中央に、直径2メートルほどの黒い球体が現れた。バチバチバチッ!!球体の周囲には、スパークのようなものが飛び交っている。「な、何で…

#3 コンギツネと朝食を

朝。トースト2枚と目玉焼き2つ。僕は"2人分"の朝食を作っている。僕の家には、先週から1匹の居候がいる。彼女の名前は、コンギツネ。もう1000年以上も前から生きている、キツネの妖怪だそうだ。そして、平安時代からずっと封印されていたのを、僕が解放して…

#2 コンギツネの過去

「あれはもう、今から1000年以上昔のこと。日本が平安時代と呼ばれていた頃のことでした。当時の私は''妖狐''という悪いキツネの妖怪でした。強力な妖術を操ることのできた私は、当時の人間達に対して、極悪非道な悪行の数々を繰り返していたのです。都を焼…

#1 コンギツネ現る

こんにちは僕の名前はタチバナ。33歳独身。東京都足立区在住。都内の中小企業に勤める普通のサラリーマン。これは僕の人生に巻き起こった数奇な出来事の記録である。ある日の晩、僕はいつものように仕事を終えて、勤め先の会社から一人暮らしをしているアパ…